ポータブル振動診断器 MK-220は、JFEアドバンテックが提供する高性能な振動診断ツールであり、回転機械の振動分析と自動診断を実現するために設計されています。このデバイスは、現場での使用を念頭に置いた設計がなされており、特に保守管理や点検において非常に有用です。
MK-220の主な特徴の一つは、「おまかせ診断」機能です。この機能により、初心者でも簡単に使用できる全自動診断が可能となります。また、タッチパネルとシートキーのデュアルオペレーション方式を採用しており、ユーザーはどちらかの操作方法を選択できます。画面は縦横表示の切り替えが可能で、様々なグラフを見やすく表示することができます。
回転速度の自動検出機能により、可変速設備の診断にも対応しており、高解像度FFT(高速フーリエ変換)機能を備えているため、最小0.00078Hzの分解能で異常原因の高度な解析が可能です。この解析機能により、内輪キズや外輪キズ、転動体キズ、保持器欠陥などのベアリング診断、軸芯ズレや歯形誤差などのギア診断、アンバランスやミスアライメントなどの機構部診断が行えます。また、ポンプやファンの圧力脈動や摩耗の診断、高周波振動や電源不平衡のモーター診断も行えます。
技術仕様としては、1チャンネルの振動ピックアップ信号を入力とし、加速度(ACC)、速度(VEL)、変位(DISP)の各モードで広範な周波数範囲(5Hzから20kHz)での測定が可能です。データは1GBのSDカードに保存でき、TFTカラー液晶ディスプレイが装備されており、視認性に優れています。防塵・防水性能はIP65で、0~50℃の使用温度範囲と-10~60℃の保存温度範囲に対応しています。
電源はリチウムイオン充電池を使用し、連続動作時間は充電池パック2個装着時で5時間以上、充電時間は急速充電器を使用して約3時間です。本体のサイズは85×30×155mm、重量は約380gとコンパクトで軽量です